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2008年07月26日

『崖の上のポニョ』 を見た。これはすごい。

『崖の上のポニョ』 を見た。六本木ヒルズにて。

結果。「聞くと見るのとでは大違い」。
評判を遥かに通り越して、すばらしい作品だった。こりゃびっくり。
賛否はかなり分かれそうだけど、私の中では、ジブリの過去最高作品確定。
イオナズン級だと思う。芸術爆発してるよ。ちょっと考えられんわ。

↓とりあえず、宮崎監督の説明ページ。
http://www.ghibli.jp/ponyo/press/story/

<抜粋>
「少年と少女、愛と責任、海と生命、これ等初源に属するものをためらわずに描いて、
神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである。」

とあり、確かに、『生命の起源』というレイヤーまで、テーマが容赦なく踏み込まれている。

・幼児、母、老人、原始生命(クラゲや古代魚)、変容するポニョなどの、生々しい生命の姿
・海、潮汐、月、重力、波、嵐といった自然の巨大さ(※ポニョの母親のデカさがすごい)
・意識の発生、生命の振る舞いの不思議さ、美しさ、けなげさ、純粋さ

などが、これでもかと描かれる。理屈がない分、インパクトが異様にデカい。
が、とても深いと思う。余計な理屈や背景がないから、話がとにかく純粋だ。

ネットを見ると「気持ち悪い」「不条理」と言う人もいるが、それは言う側が
ちょっとナンセンスじゃないかなと思う。黙って見ていれば自然に受け入れられる話だから。
「何も考えずに見て欲しい」と監督自身が言っている映画なのに、自分で勝手に考え込んで、
わからなくて批判するというのは、ちょっと幼稚な大人じゃないかと思う。
商業映画じゃないと言う批評もあるけど、実際、映画館では大人も子供もすごくウケてたし。私もウケた。

でもちょっと、小知恵を絡めた話。
話のフレームワークとして『人魚姫』を下敷きにしているらしいけど、
学生時代に西洋文学をかじった人間から見ると、シェークスピアの『テンペスト』もかなり、
現代風にアレンジされて入っている気がする。

・「崖の上」=テンペストの舞台の孤島。魔法が存在する世界。(ただし『ポニョ』では漁村。)
・「ポニョ」=「ミランダ姫」+「妖精エアリアル」の二役。(ただし今風に強情。)
・「宗介くん」=「ナポリ王子」。姫が初めて見た外界の人間、初恋の相手。(ただし5歳児。)
・「ポニョの父」=「プロスペロー」。世界を魔法で操り、姫と妖精を縛る。(ただし今風に情けない。)
・「ポニョの母」=神、宇宙の運行を見守る者、万物の母、生命の起源。(とにかく美人でデカい。)
・「物語の主題」=自然と人間の試練、和解、開放、再会、合一、調和の喜劇(やはり現代のテーマ。)

こんな感じかなと。
(ちなみに『もののけ姫』なんかは、『リア王』(怒りと別離の悲劇)がフレームになっていると思う。
森重久弥が宮崎氏に「リア王みたいに演技して」と言われたらしいし。)

ネットでは『白蛇伝』などを元ネタとして挙げている方も。
それは宮崎氏の究極の原点だから、絶対に入ってるだろう。いい考察だと思う。


というか、上記みたいなヘッポコ解題はどうでもよくて、とにかく感覚的にすばらしい映画ですわ。
本当に子供が見るべき!大人も見てスカっとすると思うですよ。超おすすめ。
ポニョのお母さんを見るだけでも、1,800円分の価値は十分あるよ!!

投稿者 cergey : 2008年07月26日 21:07

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